Tuesday, March 21, 2006

6週目の私の執筆記事:2. イギリス:冬の寒さに耐える貧困層

先週内に書いた記事も少しだけ説明します。

(発行日のドタバタハプニングは「ワールドインウェールズ、6週目は平静を装いつつ、終了」をご覧下さい)

Feul povertyという言葉をご存知でしょうか? 

これは文字通り「燃料(fuel)が足りていない(poverty)人たち」という意味です。発展途上国の話ではありません。“裕福な”イギリスでの話です。イギリスでは、暖房設備が整っていない住まいや冬の寒さに対応していない家に住む世帯が実がかなりおり、「冬の寒さによって誘発した病気」で死亡する人(大部分が年金生活者)が毎年2万人以上います。イギリスで冬の間に死亡する人の割合は、他の時期に比べて18%も高く、これは北ヨーロッパでは、アイルランドに次いで高い数値です。このFuel povertyに陥る理由は、暖房費が毎年値上がりしていること、収入が少ないこと、住居が貧弱なこと、が主です。

ウェールズ政府は、6年前から住まいの補修や暖房設備を整えるために補助金を増やし、またチャリティー団体が貧困地区の実態調査なども行っております。政府は2018年までにこのFuel povertyを根絶すると宣言しました。とりあえず、来年内に72,000世帯をこの問題から解消する計画だそうです。

Fuel Pvertyをニュースとした理由は、National Energy Association という先のチャリティー団体がウェールズで最も暖房設備が整っていないとされるHeads of the Valleys(“谷の集落”といったところでしょうか)という地区を支援する計画を政府に提出し、政府が共同で実行するとプレスリリースを出したからです(私たちの新聞は、Breaking news以外は、ウェールズとインターナショナルを絡めた記事にするという方針です。というか、成績評価の対象)。

イギリスは全館暖房設備を採用しており、例えば私のフラットは私の手の届かないところで温度が調整されており、はっきりいって必要以上に暖かいのが事実です。先日、フラットメイトとの写真を妹に送ったら、「カーディフはまだ寒いとか言っているのに、何でノースリーブなの? まじで突っ込みたい」との返信が…笑。でも確かに室内は暖かいですね。日本ではホッカイロをよく使っていましたが、こちらではあまりほしいと思わないですし。

ということで、取材をすればするほどショッキングな事実でした。

でも日本の冬も寒いですよね。部屋ごとに暖めるから、廊下にでるとぶるるっみたいな感じ。洗面所も寒かったり。でも最近は床暖房などで暖かいんですよね。

それではこんなところで止めておきまーす。