Wednesday, May 24, 2006

Be independent!


ということで、昨日のインディペンデントの表紙です(右)。昨日イラクにお忍び訪問したブレア首相とイラク情勢に関する記事。政府批判してなんぼの新聞ですからもちろん辛辣ですが、まずは表紙で分かり易く“理想”と“現実”を対比。

「どっちがほんとのイラク(Which is the real Iraq)?」として、ブレア首相の新政権に対する賛辞の言葉と、まだまだ不安定なイラク情勢を併記しています。

つまり、ブレア首相は「新政権が発足しましたから、イラク国民は自らの手で次の時代を切り開くことができるでしょう」とマリキ政権を褒めている。その一方で「今日もバクダッドで爆弾テロで9人死亡、イラク全土では23人死亡、治安が安定している州は北部の3州のみ」というのが現状なんですけど〜、という感じ。

いずれにしても、絶対的権限を持つ“侵略側”にいるブレア首相はどうとでも言えるということでしょうか。

もし、駐留軍を撤退したくなったら「もう新政権が発足したんだから、米英軍は必要ないよね〜、さいなら」と責任放棄もできるし、もっと駐留していたかったら「いやいや、まだ治安は悪いし、ここで米英軍が撤退したらイラク国民のためにならない、まだ数年、そうねぇ、2010年くらいまでは駐留してあげるよ」とも言えるということ。

今回はまさに後者を選んだということでしょうか。

ちなみに、自衛隊の駐留しているサマワのあるムサンナ州は当紙によると「まぁまぁ安定」というカテゴリー。日本の新聞が「英国紙インディペンデントによると自衛隊の駐留地は比較的安定しており、、、」なんて書かないといいなーと思います(自分で取材しろ!)。

ところで、写真の左側の赤い一面は先週、ボノが一日編集長を勤めたときの表紙です。「NO NEWS TODAY(今日はニュースありません)」ということで、新聞ではほとんどアフリカの貧困問題を取り上げています。ボノは昨年の Make Poverty History キャンペーンで影響力ますますアップです。